FAST RACING NEO
メーカー:アークシステムワークス
開発:Shin'en
機種:WiiU
発売年月日:2015年12月22日
価格:1800円
ジャンル:レース(SF)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
7 7 6 5 5 7 63
プレイ時間…6〜7時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良かですたい!
・安価なDLゲーではあるのだが、収録コース数など物量自体もそこそこあり、オンライン対戦まで完備。高い難易度と少々単調に思えるバランスさえ苦に思わないならばボリューム面はかなり優秀と言えそう。

・昨今のレースゲームと比べて目を見張る程の美麗さがあるかって言うと別にそうでもないのだが、中小ソフトハウスのDL専用ゲームって括りで見比べれば相当に力のこもったグラフィック。相応にスピード感もあり。

・F-ZEROやワイプアウトに比べるときっちりとコースを覚えパターン化する事が必須。アドリブ性よりはしっかりとパターン化する事が求められる内容で、そういう意味では非常に古典的で懐かしい味わいのあるゲームだとは思う。

・フワフワした挙動はどちらかと言えばワイプアウト寄り。ダイレクトに動かせるF-ZEROっぽさを求めると「コレジャナイ」感も無くはないが、まぁ別にF-ZEROじゃないし、これはこれで良いか。
ダメですばい。
・難易度が高過ぎる。チャンピオンシップモードは最初から殺しにかかってくる難易度。エート…最初のカップでノーミスでも優勝できないのじゃが…これさ、いくらなんでも難易度を引き上げ過ぎじゃあないですか?(苦笑

・キー配置がどうもしっくり来ない。使用頻度の高いブーストとかはB/Y/Xのいずれかに割り振りたいのだが、Rボタンに割り振られていて、LRトリガーの左右の重心移動とごっちゃになってややこしい。キーコンフィグが無いのがなんとも残念。

・『噴射口の色が赤/青に切り替える事ができ、コース内の床の色と合わせる事で加速できる』なる要素があるが、ただ色を合わせるだけで作業的なのよね。プレイ中の単調さの目眩ましって意味では確かにプラスに作用してるけど、赤モードと青モードで性能に違いを持たせるとか、もう一捻り欲しかった所ではある。正直、色を合わせるだけなら作業的にしかなってない気がする。

・アドリブ性と言うよりはしっかりコース内のオーブ(ブースト使用に必要なちっこい玉)を拾っていく事が必要。また初見殺し的な配置のコースデザインと思える部分も多く、必要以上に覚えゲー的性質が強い印象。一方、一旦配置を覚えてしまえば走行中はどこか単調な感じがして、刺激と言う面ではすぐに慣れてしまい、F-ZEROやワイプアウト程の深さは感じられないように思えた。

・マシンが宙に浮かぶ浮遊感は存分に味わえるのだが、とにかくコーナーでアウトに膨らんでしまう。コツだとかセオリーだとか教えてくれるなんて事も皆無なんで、一度壁にぶち当たるとどうしようもなくなる。難易度の点と合わせ技で難しさにウンザリする箇所でもある。

・ゲーム性の部分においてはF-ZEROやワイプなどと差別化しようっていう作り手の意欲は随所から窺える内容ではあるが、差別化してる部分がプラスに働いてるかって考えると、正直そうでもない。前述の覚えゲー的な色合いの濃さにしてもそうだし、バランス的にはひたすらミスが許されない感じで窮屈な印象。あと、ブラー効果が強めに掛かっていて先の方の視認性が良くないのにちっこい玉をミスらず拾う必要があるってはかなりキツイ。

・かなりグラフィックに力が入ってるのは良いんだが、海外ソフトハウス製品にありがちな『見易さよりも見た目の良さ重視』的な方向性がやや辛い。これは同じShin'en開発の3DS/WiiU『ナノアサルト』シリーズでも感じたな。
感想ですけん。
 F-ZEROもワイプアウトもシリーズ自体が廃れてしまった現在としては、逆に新鮮に映るSF系レースゲーム。ゲーム内容は『F-ZERO・ワイプの良いとこ取り的(ただしかなりワイプアウト寄り)』な印象。

 2000円未満の小規模DLゲーって括りで見ればボリューム面でもグラフィック等の演出面でも良好で、オンライン対戦まで用意されているのは嬉しい。ただし、F-ZERO・ワイプといった先人と純粋に比較してみると、ゲーム性そのものの薄さというか単調さ、作業的な色合い、覚えゲーチックな味付けがどうしても気になってしまった。この規模の作品としては非常に力の込められた内容なんだが、F-ZERO・ワイプの代替品になるかって言うとやっぱりそこまでのポテンシャルは感じず。難易度自体は非常に高いから『手応えが無い』ってのは違うと思うんだが、遊んでてどうも単調に思えて刺激という点で物足りなさは感じてしまった。

 へっぽこエフゼラーとしては「これはF-ZEROじゃない、F-ZEROと比較はしまい」と決意しつつ遊んでたんだが、やっぱ要所要所で比較しちゃったわ、すまん(苦笑)。それらに過度の思い入れさえ無い方が素直に楽しめたとは思うが、正直なところ、期待してたほどは面白くなかった。この手のSFレースが出なくなって久しいのでポジションとしては美味しい所に巧くはまっているのだが、もうちょいユーザ側に歩み寄ってくれても良いんじゃないかな、とは思った。1本のゲームとしては水準以上の出来と思えるだけに、ユーザを突き放し過ぎるデザインが惜しく感じられる。

掲載日:2016年1月18日
更新日:2016年2月16日


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