ドラゴンクエストIX
星空の守り人
メーカー:スクウェア・エニックス
開発:レベルファイブ
機種:ニンテンドーDS
発売年月日:2009年7月11日
価格:5980円
ジャンル:RPG
かいたひと : アルツ社長
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
7 | 7 | 8 | 7 | 5 | 8 | 5 | 66 |
いいとこじゃ!! | わるいとこじゃ!! |
・携帯機向け作品ながら据置機のそれに劣らぬ圧倒的なボリュームがある。メインのシナリオとは別にサブクエストも豊富に用意されているので、その気になれば(クエスト内容の単調さと水増し感に堪えられるのであれば)何百時間でも遊べそうな勢い。 ・キャラクタークリエイトは感覚としては名作「III」の発展形と言えるかも。仲間も自分の好きなように設定できるのがいいね。 ・キャラクターの育成が面白い。スキルポイントをチマチマとためて少しずつステータスを強化していく過程が楽しめる。 ・グラフィックはDSの作品の中ではかなりキレイな部類ではなかろーか。動きもスムーズでストレスは感じない。メインキャラは3D、サブキャラは2Dで描かれているが、描写が小さいせいかそれほど違和感はなかった。 ・キャラクターの育成は転職時に特技のみ転職後も使用可能となる、これまでとは異なる方式をとっている。最強キャラを簡単に作れないと言った点ではこれまでより深みがあると言えるかもしれない。 ・DSの2画面を活かして片方には常にマップを表示していてくれるので移動に困らない。DSだから当たり前、なんだけど、当たり前のこともできないメーカーも結構多いからね。 ・すぎやまこういち氏作の音楽はやはりいい。今回も前作「8」同様あまり表に出ないような感じのBGMが多いが、これはこれでいい。 ・ストーリーは相変わらずの「王道中の王道(+ところどころでの大胆な味付け)」堀井節が堪能できる。正直なところマンネリ感は否めないが、ドラクエならばこれでも許されると思う。 ・前作「8」では時間制限があって連続で出来なかった錬金が制限なしでできるようになったのはストレスなく遊べ、評価できる。 |
・ただでさえお使いゲー的色合いが濃いのに、“クエスト”ではあれ持って来いだのあれをこう倒せだの・・・、さらにお使い要素が満載で“水で薄めた”感がヒシヒシと伝わってくるのが切ない。まぁ、普通のクエストはやらなくてもなんら問題ないんだが、上級職クラスチェンジの解除絡みはやらざるをえんからならなあ(ある条件でメタルスライムを3匹倒せ、とかは地獄←やってくとこれすら楽に思えるようになるが)。プレイ時間の引き延ばしとしか思えない部分が多いのが残念。開発者サイドとしてはメインシナリオの短さをサブクエストで補おうといった意図があるのだろうが、個人的にはシナリオクリア後に延々と遊びたいような内容であるとは思えなかった。変にやり込み重視のスタイルになってるのも違和感を覚えた。 ・『すれ違い通信』に依存する部分が大きいのだが、都会ならともかく、筆者が住むような田舎(・・・とは言っても周辺人口含めれば20万程度はいる)では全然すれ違えない!!ドラクエ級に売れるソフトでもすれ違えたのはたったの1人!!なんという地域間格差!!しっかり定価分払っても周りに人が居なければ遊べない要素が少なからずあるってのは興醒めもいいところ。・・・もちろん、やる気失くしましたがね、クリア後は。 ・シナリオが・・・薄い。全然印象に残らない。物語が薄いからと言ってその分戦闘だとかシステム面重視の作りって訳でもなく、全体的に薄味な印象が拭えなかった。主人公の他に3名まで自由に仲間をくっ付けて行けるのだが、こいつらが本当に空気。あと、普通の人間じゃ行けない場所にも普通にくっついていってるのは何なの?まあ、そう言った場面で主人公1人で行動してね・・・ってのがバランス的に成り立たんのは目に見えてるけど、もうちょいこの辺の整合性を何とかしてほしかった。 ・ナビ役がコギャルってのが個人的には抵抗があった。慣れればなんてことはないんデスケド(笑)。 ・キャラクタークリエイトの顔や髪形のパーツ数が少ないのが残念。個人的にはヒゲの渋いオヤジキャラを仲間に入れたかったのだが。 ・セーブデータが1個しかないのがちょっと残念。やり直し効かないからねー・・・。 ・装備品チェンジのウィンドウが操作しづらい。すべてイラストで表示されているのだが、無駄にページ数が多くなって返って煩雑化してるように感じる。従来型の文字オンリーの方が圧倒的にやりやすいと思うのだが。少なくとも、イラスト制か従来型か、どっちか選べるようにしてほしい。 |
感想 |
2007年発売予定のソフトがようや~く出ましたねえ。えらく待たされましたよ。やはり、ドラクエ、延期しまくりでしたな(嫌味)。 シリーズ初の携帯機向け(本流新作としては)ということでやる前はだいぶ不安もあったんだけど、そこはさすがドラクエ、安心して遊べる内容ではありますな。正直なところ、どの要素も他のゲームで見たことあるようなものの積み重ねで遊んでて「スゲー!!」って感じる場面は無いんだけど、面白さがジワジワくるといった点では「7」あたりに通じるモノがあるかもしれませんな。遊んでて感じる安心感はさすがドラクエ、って感じ。一方で、クエストのお使い感が“すごい“水で薄めてる印象”があるのは残念。DSという低性能マシンで開発した“ツケ”とか“ユガミ”みたいなものを随所で感じてしまったのがなんとも惜しまれるのだが、その辺はそれなりの性能を持つWiiでの次回作「10」で自由に作り込んでみて解決していただきたいもんです。今回本当に表現したかったものがどんなものだったのか分かるであろう「10」には期待しておりますぞ。 とりあえず、色々文句を書き連ねてしまってはいるけど、「駄目ゲー」、「クソゲー」というわけではなく、その辺はドラクエという数年に一度の祭りに対しての期待の大きさへの裏返し、ということで勘弁してもらいたい。 |
掲載日:2009年7月20日
更新日:2012年10月8日
関連作品のレビューはこちら! |
・ドラゴンクエストIII そして伝説へ (1988年・FC) ・ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 (2004年・PS2) |
機種別一覧に戻る
レビュートップページに戻る
縮緬遊戯堂トップページに戻る