ゼルダの伝説 大地の汽笛
メーカー:任天堂
開発:任天堂 情報開発本部
機種:ニンテンドーDS
発売年月日:2009年12月23日
価格:4800円
ジャンル:アクションRPG


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
8 9 9 8 7 8 9 86
プレイ時間…20時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
いいところ
・今回はシリーズ初とも言えるゼルダ(正確にはゼルダの魂が乗り移ったファントムなる甲冑騎士)と協力しての謎解きが新鮮な味わい。

・それに伴い、これまでのシリーズ作品ではあまり描かれなかった彼女の感情の変化の様子や人格・人となりが丁寧に設定されているのが印象的。上品でおしとやかというだけでなく、時々見せるお茶目な少女としての純朴さがまた可愛らしくもあり好印象。アイテムやらをぶつけてわざとキレさせて反応を楽しむのも一興(←コラ)。

・難易度は決して低くはないが、「もう駄目だ!やめた!!」と投げ出すような無理な難度設定はなされていない。うまく先に進めた時に「オレスゴイ!」と思えるギリギリの絶妙なバランス感覚。その辺の隙を感じさせない作りはさすが。

・基本的には前作『夢幻の砂時計』を踏襲したDSの機能をフルに活かした作りになっており、直感的な操作が可能なのは前作同様。前転操作がし易くなった等の細かい改善点も嬉しい。ある意味、タッチパネルを活かしたアクションRPGの新しいカタチとも思ったが、フォロアーが思ったより出なかった(&任天堂自身の後のゼルダでも採用されなかった)のは意外でもある。

・フィールドは汽車を操作しての移動になるが、加減速したり、ルートを予測して爆弾列車を避けたり、大砲で敵を蹴散らしたり等々…結構忙しく、意外と頭を使う内容で退屈はしない(右で挙げたように次第に面倒になってくる面は否めんが)。

・BGMは壮大で凝っていて聴きごたえあり。シリーズ全般、更には任天堂の作品の割と多くに該当する事ではあるが、欲を言えばサウンドテストモードが欲しかった。
わるいところ
・汽車操作パートは爆弾列車に当たると即死(ゲームオーバー)するなどペナルティが大き過ぎる。そして、その爆弾列車を避けるために大幅に遠回りする必要があったりして移動だけで必要以上に手間がかかる。また、難易度自体がやたらと高いのが気になる(前作では1回もゲームオーバーにならなかったのに、今回は2個目のダンジョンクリアまでに4回ゲームオーバーになってる…。情けなや…。2回は爆弾列車に挟まれ衝突、1回は武器が無い時点でイノシシに囲まれてボコ殴り。1回は雪のほこらに行く途中のデカイ虫に潰される。みんな汽車絡み)。また、フィールド移動は原則、汽車限定なので繰り返すうちにちょっと面倒に感じてしまうことも。

・アイテムやら楽器の演奏やらでマイクを「フーフー」と使用する作りなので、人前で遊ぶのはちょっと躊躇する。謎解きやらアイテム発掘時やら、必要以上にマイクを使うハメになる。こちらも慣れてくると面倒くさいと感じてしまう要素。ムリに本体の機能使わくてもいいんでない?

・前転の操作が楽になったのはいいが、その代償として暴発しやすくなったのは困る。特に、細い足場で位置を微調整してチョンチョンとタッチ→前転暴発で穴に落下、とかが起きやすい。この辺り、かなり…イラつきますな…。
THE 感想
 ニンテンドーDSでの2作目のゼルダということで、結構こなれた作りになっている。簡単過ぎず難し過ぎない絶妙なバランス設定も健在で、操作性も手軽で軽快。今回、特に目新しく感じたのはゼルダ(…の魂が乗り移った鎧騎士ファントム)と協力しての謎解き。気高いだけでなく、結構お茶目な彼女の性格の描写にニンマリしてしまうことも。結構頻繁にしゃべってくれたりするのも愛着が湧く。汽車を運転するフィールドパートにやや面倒臭さはあるが、全体としてはまとまりのある良作に仕上がっていると思う。前作共々出荷が多過ぎたか、値崩れして1000円前後で買えるので、未プレイで気になってる方は是非一度お試しあれ。

掲載日:2009年12月28日
更新日:2010年8月14日

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