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ファイアーエムブレム
暗黒竜と光の剣
メーカー:任天堂
開発:インテリジェントシステムズ、任天堂開発第一部
機種:ファミリーコンピュータ
発売年月日:1990年4月20日
価格:6000円
ジャンル:シミュレーションRPG
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
6 | 9 | 6 | 9 | 5 | 9 | 8 | 84 |
陛下!最高ですぞ! |
・シミュレーションゲームの戦略性の高さとロールプレイングの壮大なシナリオの両面を同時に楽しめる。シリーズ1作目ということで、後のシリーズと比べると不親切さやバランス・デザイン面での素人臭さは感じられるが、基本となる部分はこの作品の時点でしっかり完成している。 ・40以上のユニットに20以上用意されたマップ。当時のゲームとしてはボリュームは抜群。出撃メンバーだとかは遊ぶ人毎に個性の出る攻略の自由度の高さも良い。 ・アクション的な要素、操作の緻密さを求められる場面はほぼ無いので、じっくり考えて動かせるって意味では敷居は低いと思う。…まぁ難易度自体は低くないですけどもな。 ・やり込み要素が多く、その楽しみ方も多岐に渡る。ハマれば一度クリアしても何周でも遊べるだけの懐の深さがある。 ・敵AIはかなり高速化されており、同じファミコン、同じ任天堂&イズ社製のファミコンウォーズと比べると、敵の思考時間で待たされる事がほぼ皆無な点は嬉しい。 |
敵襲!そんなんじゃ死にますぞ! |
・全体的にシステムの内容やユニットの成長傾向に関しての説明や情報が不足がち。バランス部分だけで見ても、敵の増援だとかイベント類には初見殺し的なトラップも多い。結果として、必要以上にトライ&エラーを強要される事も少なくない点は好みが分かれそうな部分ではある。 ・カセットの容量の都合なのではあろうが、通常のセリフは勿論、死に際のセリフさえ一切用意されてないユニットも結構いるのはちょっと寂しい。 ・処理的に負担が大きいのか、カーソルの動きだとかは後の作品に比べると重い。サクサクと動かない点は少々ストレスに感じたりも。 |
感想を述べますぞ。 |
『ファイアーエムブレム』シリーズの第1作。後の作品を遊んだ後にやってみるとバランス調整の粗さだとか不親切な作りのシステムやユーザインタフェースとか気になったりするが、「1990年当時にファミコンでこの内容」って考えれば充分凄い。まさにシミュレーションRPGでの原点・草分けとも呼べる内容と言えると思う。 現在のファイアーエムブレムよりも数段歯ごたえがあるので、未経験者で歯ごたえのあるゲームを好む方は是非どうぞ。 流石に今遊ぶとちょっと操作周りで不自由な点はあるが、気合いでカバーすべし(幸い、スキルとかは無くてシステムもシンプルなんで、慣れれば何とかなる範囲かと)。もしくは後に出たリメイク版でもシナリオ部分はしっかり楽しめる(主要なキャラはちゃんと出てるし)。スーパーファミコン版(紋章の謎、レビューはこちら)、ニンテンドーDS版(新・暗黒竜と光の剣、レビューはこちら)。DS版はアレンジの方向性がやや過激かつ原作者(加賀昭三氏)が退職後に出た作品なんで、SFC版の方がオススメかもしんない。 |
掲載日:2005年8月3日
更新日:2023年8月8日
映像 | 音楽 | 快適性 &操作感 |
独自性 | 難易度・ バランス |
ボリューム | シナリオ | 総合評価 |
6 | 8 | 5 | 9 | 6 | 9 | 8 | 78 |
この良さ、いいサジ加減です。 |
・当時のシミュレーションゲームの中でも、ユニットのキャラ性や成長が際立たされいるのが何よりの特徴。ゲームを通して加入していく多種多様なキャラを成長させていき、プレイヤーの戦術やアドリブを試されるシュミレーションゲームとしての魅力は中々のもの。ファイアーエムブレムシリーズのシミュレーションとしての根底たる魅力は、初代から変わらず感じ取れる。 ・シリーズお馴染みとなっているファイアーエムブレムのテーマなどの、要所要所で使われる本作の代名詞たる音楽も魅力的。初代から続く音楽の良さも、ファイアーエムブレムシリーズの魅力の一つとして培っていると思う。 ・25個ものマップが用意されていて、ボリュームも中々多い。各マップもワンパターン過ぎず、独特の罠が用意されていたり、シナリオに沿ったバランスであったりと、メリハリが効いていてやりがいがある。 |
ここだけはマジに悪い!! |
・アイテムの性能をゲーム中で確認出来なかったり、ゲームスピードが全体的に鈍重であったりと、UI面での不便さをかなり感じる。 ・使えるキャラ、使えないキャラの差が激しく、適当に使おうとすると思わぬ使い勝手の悪さに苦労する事間違いなし。熟練のプレイヤーともなれば意図的に弱いキャラを使ってプレイしたり、敢えて棘の道を進む事も楽しさの一つにもなるのだが、初心者への配慮という点では全体的にかなり欠ける造りである。 ・敵の増援が、敵のターンに登場した瞬間から行動が行われる点に理不尽さを感じる。事前予告等はあまり無く、背後から不意討ちに近い形で攻撃をされるのが納得いかない。このシステムは初代の本作からGBAの『封印の剣』にかけてまで続いており、それらの作品のレビューでも自分は毎回言及はしていないものの、あまり好意的には捉えていない。 |
バーッと書き上げた感想。 |
シミュレーションRPGゲームの中でも独特の魅力を作り上げ、現在まで続くシリーズの初歩として作られた本作。熟練のプレイヤーにとっては本作でもファイアーエムブレムらしいシミュレーションの面白さは楽しめるとは思うが、バランスや操作性等だけで言えば初代の本作はシリーズ中でもかなり悪い方であり、ファイアーエムブレム初心者だと簡単にプレイ出来るとは言い難い。ただ、それらを以てしても、初代からも体感出来る本作ならではの素朴な魅力や、原点にある面白さを感じ取る楽しみは多いにある。 今からプレイする場合は攻略情報等を見てアイテムデータをしっかりと理解した上でプレイした方が快適にプレイ出来ると思う。それでも本作は後の作品以上に難易度&不便さに難儀する事も多いので、腕前に自信が無い人は、ファミリーコンピューターミニや3DSのVC、NintendoSwitchOnline加入者得点のSwitchでプレイ出来るファミリーコンピュータでプレイすると、同じ場面から何度でもやり直せる丸ごとバックアップ機能が存在するので、それらを使えばなんとかクリア出来る…かもしれない。 |
掲載日:2019年4月9日
攻略ページはこちらをどうぞ! → ファイアーエムブレム攻略 暗黒竜と光の剣
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