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ゼノブレイド
ディフィニティブ・エディション

メーカー:任天堂
開発:モノリスソフト
機種:ニンテンドースイッチ
発売年月日:2020年5月29日
価格:5980円
ジャンル:RPG


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スイッチさん版

執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
7 10 7 8 9 10 9 87
プレイ時間…200~250時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
よっしゃ最高だぜ!(ライン風に)
《全体として》
2010年の時点では別格とも言える圧倒的な完成度を誇った傑作RPGであり、2020年現在でも間違いなく良作以上のクオリティ。今遊んでもやはり楽しい。まさにバケモンである。元のバージョンよりも色々と親切な機能が増え、後述の難易度の設定の追加やUIの改善等で敷居が下がっているので、未経験の方は是非。

・システム部分はごちゃごちゃと複雑な方だとは思うが、それを意識しなくても遊べる塩梅に調整されているって意味でも懐の深さを感じる作品である。この点では続編である『2』や『クロス』よりも遊びやすさって意味で優れてるかな、と。

《システム・快適性》
・原作でのユーザインタフェースの野暮ったさはかなりテコ入れされ、ゼノブレイドシリーズの後の作品(主に『2』)寄りのデザインに変更された。遊びやすさという点でかなり向上している。装備周りやクエストで必要なアイテムの表示など、分かりやすくなっているのが嬉しい。

・RPGとしてシステムはやや複雑であったが、低難度モードの導入で敷居が下がったと言える。一方、何周も遊んだプレイヤー向けに、レベルを敢えて下げて難易度を高めて遊ぶ事が出来るようになっている等、幅広いユーザ層に向けて丁寧に調整がなされているイメージ。

・戦闘でのアーツの特効(向きやら種族やらで大ダメージが入る場合)や効果付与(転倒等に持ち込み可能な場合)は表示が付くようになり、わかり易さが向上したのは◎。

・キャラ毎にかなり戦闘のスタイルが変わってくるのが面白い点。ゼノブレイドシリーズの中ではパーティメンバーの個性化とメンバー間の強さのバランスが一番取れとるかなーって印象である。

《演出面》
・元のバージョン(Wii版)で弱点とされたキャラクターのグラフィック(→性能を地形の表示に割いた分だけキャラクター、特に表情の表現はほぼテクスチャのみで表現される等、少々貧弱だった)はかなりリニューアルされ、イベントシーンでの大写しにも十分耐えられるクオリティに進化している。

・その他は基本的にはただのHD化に留まってはいるが、場所によっては建造物・オブジェクトの質感だとかかなり向上している箇所もある。原作で数少ない欠点が明確に改善されているって意味では移植作としては堅実な作りとは言えそう。

・見た目だけ装備品を反映させる機能が付いたので、「性能は良いけど見た目が…」って装備でも気兼ねなく使えるようになった点は嬉しい。

《シナリオ》
・独自の用語もそれなりに存在するものの、似たような用語が頻発するとかは無いし、各要素・用語に関してはしっかり作中でフォローが入るので出来の悪いJ-RPGのシナリオみたいに「え?ナニソレ…??」ってなる場面は無い。その点でも配慮された作りとは思う。

《ボリューム》
フツーに流して遊んでも100時間級の超圧倒的物量はWii版から10年経った現在基準でも屈指のボリューム感。この辺りは圧巻の一言であり、正に横綱の風格。

・強敵の討伐やアイテムの収集など、多方面で用意されたやり込み要素の豊富さも◎。単純な物量って意味では10年前のこのRPGより上回るゲームって未だに出てないんじゃないか?…って思える程ではある。
《追加エピソードについて》
・本編側の後日談&補完シナリオとしてのまとまりは良く、独立した内容で程よく差別化もされており、しっかり楽しめる内容と言えるか。↓で挙げとるように物量は無いが、話としてはよくまとまっている。新規の追加の設定類に関しても違和感なく馴染んでいる点が良し。
ふぅむ…それは困るのではないか?(メリアちゃん風に)
《システム・快適性》
・ヨソ様の感想では触れてるユーザさんもそれほど見掛けないのだが、個人的に凄く残念だったのが操作の仕様である。Wii版の移動しながら技が出せるヌンチャク操作が好きだったが本作のコントローラ操作では移動が左スティック、アーツ選択が十字キーゆえ移動と技選択が同時に行えないのがかなり不便使用頻度の低いL/Rボタンのターゲット変更とボタン位置を替えられたら良かったのに、とは思う(本体機能でボタンの入れ替えは可能になったが、戦闘に合わせるとフィールドの移動が不便になる等、他の場面まで入れ替わって細かいカスタマイズは出来ないのでネ…)。

・ロードは、ゲーム開始時(タイトル画面まで)とデータ選択時(実際にゲーム開始するまで)はそれぞれ10秒級の読み込み時間が挟まるし、別フィールドに切り替わる時間もそれなりに掛かる(同一エリア内ならほぼロード無しで移動可能だが)。「長くてイヤになる」って程ではにものの、「快適そのもの!」って言えるくらいのサクサクぶりでもナシ。最初の移植にあたるNEW3DS版と比べると、ロード待ちが伸びたシーンも多いかな…という印象(短く感じられる部分もあるんで、均せばぼちぼちレベルとは思うが)。

・後のシリーズ作よりはシンプルだが、戦闘のシステムはかなり複雑で数値類・技毎に設定された挙動がどう戦闘結果に反映されるか分かりにくい作りはWii版からも変わっていないため、その点ではちょっととっつきにくさは残るかと。

・戦闘後に敵シンボルへの当たり判定が割と長時間残るため、倒れた敵が邪魔になって宝箱を開けられない事があるのは気になった(やられモーションが長い魚系や大型機神兵等で顕著)。Wii版では当たり判定が無くスムーズに移動できてたんで、この点は改悪点と言える。

・ジェムと呼ばれるアクセサリーを装備にはめる事で能力を補強できるが、上限が割とキツキツであんまり自由なカスタマイズが出来ないって意味では窮屈さも感じる(これは移植元の時も感じた点ですな)。

・1ユーザ毎にセーブデータが3つしか保存できないのが前時代的。Wiiや3DSよりはかなりメモリに余裕はあるハズだが…(決して大容量でもねえけどな)。本体側で切り替えて別ユーザで遊べばまた3つ用意できるが、他ユーザのデータから保存できないので数の少なさは誤魔化せない。大作RPGとしては明らかに不便。ここは追加で直してくれんかなー。

《演出面》
・キャラクターの表情を中心に大幅なテコ入れがなされ、基本的には開発陣の狙い通りに大幅な補強になっとるとは思うんだが、一部、場面によっては原作よりも表情に迫力が無くなったかなァ?…と思える部分も無くはない。また「1のテイストでそのままキレイにした」というよりは「アニメ的デザインだった2に若干寄せた」って感じであり、デザインの方向性は若干変わっただけに違和感を覚える人もいるかもしれんね。

・メインキャラクターに対して地形やモブのキャラはWii版からあまり手が入ってなくて、あくまでHD移植止まりであり、各要素の手の込み方のギャップ・格差って意味では少々気になる部分も。イベントで大写しになるキャラに関してはサブの登場人物でもそこそこ手が入っているのでそれほど気にならないのではあるが。

・キャラのグラフィックに底上げがあるとは言えど、手が入ってるのはポリゴンモデルのみで、モーションはほぼ元のまま。Wii版の時は別に気にならんかったが、2020年のゲームとしてはこの部分はかなり弱い。ガッツリ6000円取ってるワケだし、できればここも手を入れて欲しかった。

・携帯モードでガクッとグラフィックのレベルが落ちるのは同じモノリスソフト開発のゼノブレイド2の時と同様(据置→携帯モードでのグラの落差が任天堂の他作品より大きい)。作中の文字も小さめなんで、基本的には据置モードでTVで遊ぶのがおすすめである。

《シナリオ》
・サブのクエストの方は単純なお使いが大半であり、この点では現在の大作ゲームとしては古さは感じる部分かも。

《スコアに反映させてないけど気になる点》
・別にこのゲーム自体の悪い部分では無く完全にわし自身の都合だが、過去に10周以上遊んどるゲームって事で、いくらわしの記憶力が悪くともシナリオは殆ど記憶してて全編に渡って常時既視感がある…って意味では驚きは皆無だしワクワク感もそれほどない。ある意味では、Wii版を遊んでおらず、今回が初プレイって方が羨ましいのである…(笑)。

・グラフィックとサウンドとUI以外の部分に関してはほぼベタ移植であり、見た目以外はほぼ変わっていない。発売前にはわしは「敵の攻撃モーションのスキを突いて側面や背面から攻撃できたゼノブレXや2で良かった要素が逆輸入されてもいいよね?」って思ってたけど、そういった類のアレンジは無く、挙動・システムはほぼ完全にベタ移植である。その意味ではちょっと物足りなさも無くはないかな。恐らくは元の作品が超傑作レベルで下手にいじって劣化するリスクを避けたものかもしれんけども。

《追加エピソードについて》
・10時間程度で終わってしまい、物量的にはかなり小粒(ゼノブレ2の有料DLCと比べてもかなりボリュームは控えめ)。追加でカネ取っても良かったんで、もうちょっとボリュームがあれば良かったかな。

・パーティメンバーの4人の内2名は新規のキャラクターなのだが、アーツ・能力がほぼ完全に本編側の既存のキャラの流用(身体の大きさ以外は完全にラインとカルナであり、本編と違ってスキルによる底上げが無いためライン・カルナの劣化版になっちまっとる印象も…)。使用感もほぼ変わらず、せっかく別キャラを用意してるのに勿体ない印象。

・オプション的なメンバーとしてノポン族が多数ついて来る。かつ、メインメンバーも2名がノポンなので、自身の使用キャラで無い場合は7名8名とキャラが入り乱れてメインメンバーがどこにいるか見失いがちな点はもうちょっと何とかしていただきたかった所。
感想だも!(リキ風に)
 基本的に見た目以外の大部分はベタ移植と思いますんで、元のWii版3DS版のレビューもご参考にどうぞ♪

 Wii時代の名作『ゼノブレイド』のグラフィック強化型の移植作品。10年前のゲームになるが、現在でもそのまま通用するくらいのクオリティの高さは健在で、間違いなく楽しい。特に原作を遊んでないプレイヤーさんにはオススメしたい内容である。
 原作で数少ない弱点とされたキャラクターの表情部分など見た目はかなり手が入って豪華になっている。一方、基本的にはただのHD化作品の範疇に留まり、その他の部分はほぼベタ移植で、グラフィックとUIの使い勝手以外の欠点と思える部分はほぼそのまんまではある。

 移植作品としての出来は3DS版(当レビウで90点)より良いとは思うが、あれから5年経過している事を踏まえてこの辺りのスコアで。今遊ぶならこのスイッチさん版がオススメでありますぞ。値段重視なら安く売ってる3DS版ってのもアリですんで、その辺はお好みのハードでどうぞ♪

掲載日:2020年6月2日
更新日:2024年4月16日


執筆: こうちゃ関西営業所長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム シナリオ 総合評価
7 9 9 8 9 10 9 88
プレイ時間…50時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
も!とっても良いですも!!
《ゲーム全体について》
元がWiiのJRPGの中でも高い完成度を誇る作品だったという事もあり、ゲームとしての面白さや没入感は桁違いに凄い。ゲームシステムから世界観、音楽やストーリーといった全てにおいて、高水準にバランスよく纏まっているゼノブレイド特有の面白さは、発売から10年経っても色褪せる事なく楽しい

・リメイク作品ではあるが内容が大きく変わりすぎてることはなく、大雑把に言えばバージョンアップの範囲に収まっている内容。一部の問題点などもなくはないが、大半の部分はほぼ据え置きで、元が高いクオリティだった事もあり同じように楽しめた。

《新たに変化した点について》
・ゲーム開始時や別マップへの移動時などのロード時間は少し長くなったが、メニュー画面を開いたりマップ画面を読み込む時の読み込み時間は短くなった。Wiiの時は『キュルキュルキュル…』とディスクの読み込み音が何度も鳴ってたのでこの点が特に気になるだけもしれないけど、細々と装備アイテムやパーティを変えたりするプレイスタイルの人にとっては、ロード時間の件についてはWiiの時よりも快適であるように感じやすいかも。無印の時は気になってたバトル中の処理落ちなどもほぼ無い。

・一回り簡単になるカジュアルモードの設定も可能になり、プレイヤーごとに合わせた難易度の幅が出来てきたのは素直に良かったと思う。上級者モードとして経験値配分をプレイヤー自らが調整して、縛りプレイをしやすくするシステムが新規で用意されていたのも、やり込み勢からすれば嬉しい点。

・細かい事ながら、クエストの討伐対象やクエストで必要な収集アイテムがフィールド上でも分かりやすく表示されるよう設定可能になっていたり、アーツの特攻やバフ・デバフが分かりやすくアイコンで表示されるようになったりと、ゲームプレイが便利になるように新しく配慮されている部分も多い。

・最近のゲームではよくある事ではあるんだけども、英語音声も用意されてるのは地味に嬉しかった。日本語の時ではまるで想像がつかない意外な声をしているキャラもいるので(英語だとかなり独特の喋り方をしていて面白いリキなど)、そういった物と聴き比べして楽しめるのも面白かった。

・やり込みや縛りプレイなども尽くした自分からすれば、一部の強力すぎるスキルや序盤から強い装備品が手に入る裏技など、知る人ぞ知るような裏技もそのまま残ってくれたのはある意味嬉しくもある。リメイク作品はそういった物が削除される傾向にあるだけに、この点に関してはかなり意外。

・持てるアイテムの所持数制限が無くなっているようで、上限に達する前に店で売るなどの取得選択を迫られた無印の時と比べるとかなり快適。

《新規追加ストーリーについて》
・本編が終了してから一年後の世界を描いた物語だが、無印が作られてから10年ほど開いているにも関わらずストーリーが続編としても大きな違和感はなく完成している。ストーリーを進める間にクエストをこなしたり、アイテムを収集したりと本編と変わらない面白さが楽しめた。声優さん達も10年ぶりとなる音声収録のはずだが、声を聴いていてもとても自然で違和感なども無かった。新規追加BGMも雰囲気にあった風情ある曲が多く、本編をクリアした事があるプレイヤーならまず楽しめる内容だったかと。

・新規追加ストーリーの舞台となるマップそのものは、無印の時点でデータ上は存在する没マップの大半を流用しているので完全に新しい訳ではないが、こちらもそれぞれの種族の住処の存在や思わず探索したくなるマップ構成など、よく出来てるエリアだと感じた。動画サイトなどで没データとして存在することは昔から知っており、これだけの出来栄えのフィールドを没マップにするのは勿体ないと思ってたので再使用してくれたのはファンとしても純粋に嬉しかった部分。
もも!これはマズイですも!!
《ゲーム全般について》
・キャラの表示や見た目は一新されてるのでまあまあ悪くないとは思うが、キャラモーションはWii時代の物を引き継いでいるので滑らかな動きとはちょっと言い難い。Wiiの時ではそこそこ高クオリティだったフィールドのグラフィックに関しても、携帯機モードにしてズームするとかなりジャギーが表示されるなど、グラフィック周りはSwitchのゲームとして考えると物足りなさもあった。もちろん、最近のゲームと比べると荒さがあるという事であって、酷すぎて見るに堪えないという事ではないんだけども。

・普段の戦闘システム周りに関しては良くも悪くもほぼテコ入れされておらず、レベル差が4以上あると命中率に補正が大きく入ったり、一部のスキルを組み合わせて敵を一方的に倒すハメ技等も普通に残ってたりと、ゲームバランスの調整では物足りなさも感じた。

・音楽は無印のオリジナルの曲と新規アレンジ曲の二種類が用意されておりオプション設定で自由に選べるものの、新規アレンジ曲とオリジナル曲であまり曲調に差異がないのは少し気になった。アレンジし過ぎると逆に浮いてしまうし、ここは好みが別れる所だと思うけども。

《UI・快適性について》
・ゲーム内でキーコンフィグの設定をする事が出来ず、特に気になるのが戦闘時の操作形で、無印の時はWiiリモコン+ヌンチャクで可能だった移動しつつアーツの選択をするというプレイがSwitchではやり辛い。コントローラーをモンハン持ち(十字キーを親指で、スティックを人差し指で操作する方式)にしたり、Switch本体のボタン設定を変更すれば擬似的に行えなくもないが、不便さはやっぱり付きまとう。

・セーブデータが無印に引き続き、3つしか用意されていない…。Switchはアカウントを増やす事により複数データを作る事は出来るのでまあ代用出来なくもないんだけど、同じデータを進行状況に合わせて4つ以上コピーしておく、といった芸当は不可能。

・バフ・デバフの表示や持続ダメージ等の表示といったものが小さくて分かり辛いのは無印の時と変わらず。そして字が小さいのも変わらず…(苦笑)。携帯機モードとしても使う事もあるSwitchなだけに、ここは臨機応変に変化してほしかったかなと思う。

《新規追加要素について》
・展開的に仕方ないのかもしれないが、新規追加されたストーリーでは本編と違って、ゼノブレイドの代名詞たるゲームシステム『未来視』が無い状態で普段の戦闘をする必要があったり、システム周りで色々と制限が増えていたりと、戦闘面に関してのみ言えば本編ほどの面白さは感じられなかった。シュルクが持っている『モナドシールド&スピード』などは未来視ありきのアーツだった訳だが、そのままの効果で続投されてたりと、やはり細かい部分でいくつか違和感が。一応の新要素として『ノポンジャー』達による戦闘サポートもあるが、コレもそこまで独自の面白さがあるシステムでもないように思った。

・新規追加ストーリーは普通にプレイしていても10時間くらいで終わるので、こちらのボリュームは期待し過ぎない方がいいかも。

・なるべく早く敵を倒すタイムアタックモードも追加されているが、良くも悪くも本編中に登場する敵を倒していくだけなので、手強い難易度を楽しむとか、さらにやり込み要素が増すような色味は弱い。
ももも!感想ですも!!
 JRPGの中でも高い評価を受け、個人的にもWiiのゲームの中ではトップクラスにお気に入りのゲームだったゼノブレイドのリマスマーともいえる作品。元が高い完成度を誇っていた作品という事もあり、変に変える事なく忠実にリメイクされている。無印が発売されたのは10年前ではあるが、元の内容に忠実なのに最近のゲームと比べても全く遜色なく高クオリティの内容を楽しめるのはこのゲームの何よりも素晴らしい部分かと。思い出補正だとかを差し引いても(10年くらいだと思い出と言えるほどでもないけど)、最近のゲームとなんら変わらない面白さだった。

 新要素である追加ストーリー『つながる未来』編も、10年ぶりに後日談を書いたにもかかわらず、一つの話としてはしっかり完成していた方だと感じた。やや安直な点も無くは無いが、本編をクリアしたプレイヤーならまず楽しめるかと。個人的にも期待していた部分だったが、最後まで楽しむ事ができた。

 無印のWii版の方が優れてる点もなくはないが、全体的にはバージョンアップ版といえる内容で、今からゼノブレイドをプレイしたい人は本作をプレイした方がオススメ。グラフィックだけでなく、快適性も全般的に増しているので、何らかの理由がない限りは本作をプレイした方が良いと思う。今から初めてプレイする人には是非とも、寄り道を楽しみ、Switchで綺麗に快適になったゼノブレイドの世界をスミからスミまでどっぷりと楽しんでほしいところ。

掲載日:2020年6月14日
更新日:2020年11月24日


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